車体編の続きです。
ステアリングにストッパーを製作し、ハンドルのキレ角を制限します。
写真ではお伝えしにくいのですが、アッパーカウルステーの下方に溶接しました。 これはSUGOの
メーターキットと同じ方法を選択しました。
クーラントのリザーブタンクは小型の物を、ラジエター後方に取り付けました。
本年度は、ここまでになります。
現在、5KEのフルカウルをオーダーしており、カウルが届く年明けの1月半ば頃から
フィッティングと共に、引き続き作業を進めていきたいと思います。
残りの工程は、フルカウルのフィッテイング及びペイント、ホイールのペイント、保安系統、等の
仕上げ、及びキャブのセッティングです。
来年度も宜しくお願いいたします。
車体編の続きです。
YPVSサーボモータを移設、ソレノイドをキャンセル、インチャンをキャンセル、冷却系サーモを
キャンセル、したフレーム内はスッキリしました。 これに吸入効率の良いエアクリBOXが
収まります。
エキゾーストチャンバーが付きました。 SUGO製の3XV用だと思っていたら、実はTZ250用
のチャンバーでした。 セッティングの複雑化を除けば、これは嬉しい誤算でした。 もっとも、
そのままでは組めませんので、溶接でステーを製作しマウントします。
コンデンサ始動となる為、節電のの目的でハザードスイッチを、ライト及びポジションのON/OFF
スイッチに変更します。 ハザードは殆ど使用しないので、良いかと思います。
スロットルはTZ250のハイスロ。 これは流用カスタムでは有名で、かなりのハイスロになります。
トップブリッジは、エッジの利いた削り出し風に仕上げます。 これに、アルマイト処理を実施する
予定です。
エンジンが始動しました。 2サイクルでは、バキュームメーターを使用して同調をとることはあまり
しませんが、念の為メーターで同調調整します。 もっとも、最終的には排気圧・音・勘に頼るところ
が大きいです。
コンデンサ(RC SUGO製)での始動が少し不安でしたが、何の問題もなく軽やかに一発始動
しました。 YPVSの作動及び、アイドリングも安定しており、吹け上がりと共に最高の調子です。 TZ250用チャンバーはエキゾースト音がかなりレーシーで、気持ち良いです。
現時点での吸気関連の情報は、
①ソレノイドをキャンセル
②パワージェットを制御せずプライマリー
③エアクリダクトをSPR用の大口径へ変更
④インチャンキャンセル
⑤カーボンリードバルブ
⑥ニードルジェットセッターはブリード穴無しのSUGO
⑦MJは#300・#310、PWJは#55、PJは#30、から開始、
⑧純正エアクリBOXは加工をもって吸入効率最適化
といったところです。 特に①②⑥⑦、で濃いめからの開始にしました。
車体が全て完成すれば、この後慣らし運転をしつつ、セッティングを煮詰めていきます。
最終的には、向こう10~20年、又は2~3万kmを問題なく走行し(サーキット走行目的を除く)
、且つその範囲で最もパワーの出せる仕様に仕上げたいと思います。
今回は以上になります。
車体編の続きです。
エンジンが載り、ドライブチェーンが組まれました。 給油には、当社スタッフ 「サワデーさん」
が個人的に使用している、モチュールのチェーンルブをお借りしました。 これは、初期流動性に
優れ、且つその後は高粘度を維持できるというチェーンが求める性質を満たしたルブだそうです。
確かに、使いやすく粘りも高いものでした。 お値段もお高いようです。
順不同になりますが、次はYPVSの設定です。 メンテナンス性向上と、フレーム内の混雑解消の
為、サーボモータをフロントカウル右側へ移設しました。 3XVのフレーム内は、ゴチャゴチャしており、まるで満員電車で通勤している様な気分になるんです・・。 これで、幾分かスッキリしました。
また、TZ250もこの辺りにサーボが位置していた様な気がしますので、同じレーシーな気分が
味わえるという特典も付与されます。
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YPVSの調整です。 基準は、メインスイッチONでの全開合わせなので、至って簡単です。
ケーブルは一部TZ250用を使用しました。 ホンダHRCと異なり、ヤマハはTZシリーズもパーツ
リストを公開し、且つ一般パーツと同じく発注が可能なので大変助かります。
今回、シートカウルにはTZ250の4TW3型を選択します。 3XV純正のシートレールには
これが装着できませんので、この様なシートレールを溶接で作成します。 当社には
アルミを溶接出来る設備がありませんので、スチール角パイプを採用しました。
アルミの平板を使用して、イグナイター、コンデンサ及びリレーのプレイスを作成します。
イグナイターは大変デリケートな品物なので、台座にスポンジを貼り付け、マウントします。
イグナイタの位置が確定しました。
ところで、3XVのイグナイタは大変な働き者で、
①点火制御
②YPVSの制御
③エアソレノイド(コンペンセーター)の制御
④パワージェットの制御(SUGOキット又はSPRのみ)
⑤オイルポンプ制御(SPを除く'93以降の3XV)
⑥上述制御の為、スロットル開度のインプット
等を同時に行います。 この時代における、いわゆる 「CDI」 としては、最も働き者だったのでは
ないかと思います。 現代に言う、ECU(エンジンコントロールユニット)と呼んで遜色ない物なの
ではないかと思います。 この辺り、 「何が何でも、ガンマとNSRに負ける訳にはいかない
のだ」 という、ヤマハの本気が感じとれます。
また、これらの項目はそれぞれ個別的にセッティング及び調整が必要で、適切な値を出して
いないと焼き付きに繋がってしまう、極めてシビアな管理が要求されるところです。
今回はここまでになります。
「ちょっと、何言ってるか良く分からない。」 という方は、お気軽にお問い合わせください。
宜しくお願い致します。
3XV7の続き、今回からは車体編に入ります。 車体編では、特段珍しい作業はありませんので
大まかにアップしていきたいと思います。
前回の通り、フレーム及びスイングアームを分解・清掃の上、塗装を実施しました。
コチラはスイングアームです。 色はツヤ有りの黒にしました。
コチラはフレームのネック部です。 まだ磨き前ですが、ツヤが綺麗です。
SP及びSPR、そして'93以降のRSグレードには、スイングアームピボットにスラストベアリング
が採用されているようです。 清掃・グリスアップします。
フレームとスイングアームが組み上がりました。 毛布の上で、優しく、優しく組み上げます。
自分の脳が、別世界へ行っちゃってる為なのかどうかは分かりませんが、私にはこれが
セクシーに見えます・・。 後ろに両手を回して、縄で手首を縛られて床に転がっているように
見えるのです。
あるいは、手の長い細マッチョな男が軽く膝を曲げて仰向けに寝転がり、何かに集中している
ようにも見えます。 その場合、リアサスペンションは・・・ 「アッー!」 おっと、この手のトークは
ここまでにして・・・。
前後の足廻りが組まれ、前回で組み上がっていたエンジンが載ろうとしています。
車体右側に見える赤のラインはクラッチケーブルです。 3XVシリーズは、このクラッチケーブル
が曲者で、初めて交換を行う人には想像を絶する困難さを与えてくれる場所に取り付けられて
いるのです。
私もレッドバロン時代、初見で 「こ、これは、まさかエンジンを降ろしてケーブル交換を行う
のでは・・・」 と焦った記憶があります。
コツをつかめば、それほど時間を要する作業ではないのですが、今回はエンジン搭載と同時に
取り付けておきます。
塗装については、外注先が年末で納期が不安定な為、私が行いました。 ウレタン塗料は結構
な優れもので、特段、知識の無い人間が塗装しても、画像にある程度のツヤは出てくれるものです。又、エアガンで飛ばす2液性のウレタンは、硬度も高く、耐ガソリン性にも優れるようです。
専門家による塗装やメーカーの塗装は、このウレタン塗料を使用するようです。
今回はここまでになります。
ありがとうございました。
どうも、前回の記事に続きサムライダーです。
つい最近、僕の916のセルが動かなくなりました。
セルスイッチを押しても、ウィィィィィィーン!と言うだけ。
これはマズイマズイマズイ・・・!
そこからすぐに、自力で916を押してバンキッシュに運び込み、原因究明に入りました。
どうやらHIDE氏曰く、ワンウェイクラッチが滑っているとの事。
ワンウェイクラッチと言いますと、バイクでは スターター(エンジン始動時)に使用されるギアです。
いうなれば、エンジンと セルモーターとの間です。
まずエンジンを始動する際に、セルモーターで エンジンを駆動させ 始動させます。
この間は トルクを伝えますが、エンジン始動後はエンジンのトルクがセルモーター側に伝わって、セルを壊さないように、エンジンとセル間のトルクをフリーにするための装置です。
では早速、写真を交えて916のワンウェイクラッチ取り外しの手順を紹介していこうと思います。

まずは水周り系の処理から。
僕の916は水冷4バルブのデスモクワトロエンジン。
当然、ケースカバーを外してワンウェイクラッチを見ようと思うとすると、手前に立ちはだかるのはウォーターポンプ・・・!
まずはポンプにつながる3つのホースを取外し、水抜きです。

そしてお次は、ケースカバーのボルトたちを除去。
まずはクラッチレリーズを取外し、その後ケースカバーのボルトを取外します!

ここで1つ伏兵が。
クラッチレリーズの奥についているゴムを外すと、あら不思議。
こんなところからボルトが一本飛び出してきました。
実は僕、ボルトを全部外したのにはずれねえええええええええ!!!!と叫びながら、ケースを引っ張ったりプラスチックハンマーでコンコンしたりと、悪戦苦闘した結果、こんな所に一本隠れていた訳です。
今後ケースカバーを開けようと考えているみなさま、お気をつけください(涙)

そしてケースカバーをパコッ。

そして中身はこんな感じに!
真ん中にある大きな円盤がフライホイールです。
こいつの奥に、問題のワンウェイクラッチがあります・・・!
そしてこのワンウェイクラッチが刺さっている棒がクランクシャフトです。
ワンウェイを外すためには、フライホイールを固定しているナットを外す必要が・・・
しかしここで一つ問題。
普通、この部分は30mmのソケットを使用して、エアーインパクトか電動インパクトで外すのですが、店のインパクトではパワーが足りなかった!!!
これはヤバいぞ・・・!と思ったが、よく考えてみるとたいした問題でも無かったのです。
インパクトがダメなら、ぶったたけば良いじゃないか!!!!
そうです。ブログを日ごろから読んでくださっている方はご存知かも知れませんが、僕はスリッパーを解体する際、よく大型ラチェットやスピンナーハンドルをかまして、その柄の部分を巨大プラスチックハンマーで叩くという、必殺 インパク手(自称)を使用します。

そして外れた結果がコイツです。

外すと、中身はこうなっています。

そしてこれが問題のフライホイール&ワンウェイクラッチ。
ここを見ただけでは、まだ何がおかしいんだろう・・・?と首をかしげていた僕ですが、シャフトが通っている部分を見てあいた口がふさがらなくなりました。

え、えぐれてやがる・・・!!!
そうです、ここは本来、ワンウェイベアリングが接触する部分なのですが、セルを回すうちにこの部分がけずられ、最終的には役目を果たさなくなっていた訳です。
と、今回の診断はここまでです。
原因が特定できたので、次はパーツを発注しての組付けです。
はたして916は、年内に動き出すことができるのでしょうか・・・
―続く―
どうやらDUCATIや、圧縮比の高いバイク(主にV-MAX等)は、ワンウェイクラッチがよく滑るそうなので、僕と同じような症状でお困りの方は、是非当社にご相談くださいませ!
どうもみなさんお久しぶりです!サムライダーです!
今回は、前回行った堺カートランドの走行風景の写真が届きましたので、それをアップしていきたいと思います。
普段、バンキッシュでのサーキット走行は生駒スポーツランドで行っているのですが、今回は少し気分を変えて堺カートランドと言うコースに行ってまいりました。
堺カートランドは生駒と違い右回りのコースで、当然右コーナーの多いコース。
普段の生駒とはまた違った感覚で、非常に新鮮な感じでした!
ではまずは堺カートランドに参戦したマシン達の写真です!

左奥から順に、ミズキさんNSRにHIDE氏NSR、手前の緑が毎度お馴染みTZR50、手前にある左側のKSRが、さわでーさんとミズキさんのご友人の方のKSR。初音ミク仕様のKSRでした。
そして右側のKSRが、フルカスタムのさわでーさんKSR。
今回はこの五台での参戦となりました。

まずはさわでーさん!激しい第一コーナーへの突っ込みはいつもと変わらず。中々に恐ろしいです。
余談ですが、後にミズキさんの駆るNSRに片腕を轢かれるという事態がございましたが、ご本人はまったくの無傷。これが革ツナギの性能ですね・・・!

今回の堺カートのために、フォークのオイル配合とリアサスの調節をがっつりと行っていたHIDE氏。
リアをずるずると滑らせながらコーナーを脱出するその技量は、若かりし日に埠頭で培った物なのだろうか。

そしてミズキさん。毎度のように度肝を抜かれるような速さを見せ付けてくれました。
明らかにバンク角が違います。深いです。
やはり早い人間はマシンのセッティングや手入れもバッチリとされている物だと、毎度ミズキさんの走りを見る度に思います。
今回も綺麗なサウンドを響かせていた、ミズキさんNSRでした。

そして今回初めて参加してくださった、ミズキさんとさわでーさんのご友人の方。
綺麗にウィリーを決めてくださっております。
そしてこのKSR、ものスンゴイ音を響かせていました(笑)

そしてバンキッシュ一シャキットしない走りをする事で有名な、この僕。
TZRのリアサスがふにゃふにゃなお陰もあり、リアが今どういう状況かがしっかり把握できないので、非常に恐ろしい。
今回はフロントフォークにワッシャーなどを大量に突っ込みイニシャルをかけるという、昔の走り屋少年達が行っていた、10円玉チューニングなどの真似事と、フォークの突き出しをしてみました。
するとやっぱりストロークも変わるもので、動きが前回よりしなやかに!
これからは、徐々にセッティングなどを見つめながら走って行きたいと思います。
そしてまったくの余談になるのですが、カートランドでの一日中、ミズキさんやさわでーさんに、「日本橋のソフマップに置いてあった小林カムイ人形に似てるわ」とずっといわれていました。
そしてバンキッシュに戻った後、その小林カムイ人形を検索してみました。

どうやら僕はこのカムイ人形に似ているらしいです・・・
いやいやいやいや、ちょっと待ってくださいよ、これはおかしい!と反論したのですが、二人とも口をそろえて、似てるわwwwww似てるわwwwwwwと連呼。

個人的に、僕は絶対こっちに似ていると思うのです。
誰が何といおうと、僕はきっとねんどろいどカムイ人形の方が似ていると思います。
以上、サムライダーでしたッ!
今回は、前回完成したエンジン腰下に、腰上パーツを組み付けていきます。
フロントバンク、リアバンク共に新品ピストン及びリングセットを組み付けます。
ピストンは、シリンダとの摩擦抵抗軽減及び焼き付きのリスク軽減の為、全体のバリ落としを
丁寧に行います。
シリンダが組まれました。 シリンダ内は軽くクロスハッチを入れますが、メッキシリンダの為
デリケートな扱いが要求されます。
ギロチンYPVSも丁寧にO/H、グリスアップします。
ヘッド、マニホールドが組まれました。
今回、マニホールドには盲栓の処置をし、インチャン(インテークチャンバー)をキャンセル
します。 インチャンは、主に低速~中速に掛けての吸気の安定を図るインレット用の
サブチャンバーであり、車で言うところのいわゆるサージタンクです。
当3XV7は、SUGO(ホンダで言うところのHRCの様な位置づけの開発メーカー)のイグナイター
とエキゾーストチャンバー(共に完全レーシング)を組みますので、そもそもパワーバンド付近を
メインとして使用するエンジンになると想定されます。
クラッチのハウジングが組まれました。プレートを組めばクラッチ側は完成です。
乾式は扱いが楽です。
ステータコイル及びフライホイールを組みます。 3XVシリーズのエンジンレイアウトは
90度2気筒で、クランクは同軸です。 パルサーコイルに注目すると判断出来ますが、
3XVはビッグバンエンジンです。
現行のYZF1000R-1も、直4にしては珍しくビッグバンを採用しており、これはクランクの位相が
面白い形となっています。
エンジンが組み上がりました。 ベアリング・ピストン廻り・ガスケット・オイルシール等の
消耗ショートパーツは全て新品にて組みあげました。 ここまですると気持ちが良いです。
今回は、ここまでとなります。
ところで、エンジンが降りたフレームを見ていると、A型の性格からか、「どうせここまで手を
入れるなら、フレームまで綺麗にしてみよう」 という気持ちが沸いてきてしまいます。
そこで、フレーム、スイングアームまで分解清掃し、リペイントすることにしました。
フレームの色は、黒・白・金・赤・ツヤ消し黒・バフ仕上げ・アルマイトetc・・・、と複数検討して
います。 優柔不断なのも、A型ゆえなのかどうかは分かりません・・・。
いずれにしても、商品車として自信を持って店頭に並べられる仕上がりにしたいと思います。
進展次第、更新致します。
①からの続きです・・。
博多駅で呆然と放心状態で人々やバスを見ていた私は、ある興味深い事実に
気付きました。 その時博多駅のロータリーで待機していた7~8台の高速バスのうち、
なんと、5台が 「関西方面行き」 となっていたのです。
「こ、これは・・、イケるかもしれない!!」 と、私は急にみなぎってきました。 なりふり
構わず事情を説明してお願いしてまわったところ、最後の5台目で、「関西方面行き」 のシート
を獲得する事に成功しました! 偶然のキャンセルによって空席となったシートに着席し、
満足げに先程のマックを手に取ると、それはまだ少し温かでした。
その後、バスは高速へ入り穏やかに関西へ近づいていきます。 ところが、一つ目の休憩
サービスエリアで、驚愕の再会を遂げます! なんと、本来私が乗るはずだった「堺ナンバー」
のバスが、サービスエリアを同じくして休憩を取っていたのです!
バスを降りた私は早速、元のバスへ近づいて行きました。 しかし、なんと!バスの直前で、
またもや私から逃げる様に、バスは行ってしまったのです! 博多駅から含めるともうこれは
「奇跡のタイミング」 と呼ぶしかないな、と思いました。
しばらく、バスは高速道路を走り、順調に関西は近づいてきます。
そのうちにバスがスピードを落とし、2回目の休憩の為サービスエリアに入りました。
私は 「まさかなあ・・。」 と思いつつ、駐車場を見渡しました。 するとなんと、居た!居た!
そうなんです、居るんです、元のバスが。 私は「何だこれは奇跡か!?」 と思いつつ、
またしても、元のバスとの再会を果たしました。
今度は逃げられないように、そして遂に、バスに近づく事が出来ました。 運転手さんに
乗客名簿を確認してもらうと、ありました。 私の名前が。
大変な驚きを見せる運転手さんを見て、私はその瞬間 「試合に負けて、勝負に勝った」
そんな満たされた気持ちになったのでした。
満足したので、帰ろうとしたところ、運転手さんが面白い事を私に言ってくるのです。
「の、乗っていきます? ウチのバス。」
それまで思い付きませんでしたが、私はその夜、2台のバスのシートを持つ男だったのです。
2台のバスを行き来しつつ、大阪への帰路につくことの出来る男だったのです。
「な、なんて贅沢なんだ・・!」
「荷物は向こうのバス、体はこちらのバス。こんな事も出来る・・・。これは、贅沢だ・・。」
私は、そう思いました。
しかし、2台が別々に到着してしまっては困るし、さらに、乗客が消えたり現れたりして
しまっては、バスの運転手さんが混乱してしまうので、結局、後から乗車したバスにて
大阪へ戻る事にしました。 空のシートと共に。
その夜、私は、 「山陽自動車道を最も贅沢に通行した男」 だったと思います。
以上で、☆高速バスと私①②☆ は完結です。
特段の意味もオチもありませんが、長文、最後までお付き合いありがとうございました。
by hide
3XV7のクランクが、内燃機屋さんより帰ってきました。
コチラが、ベアリングやシールが打ち替えられ、芯出しされたクランクです。
新品になった様にピカピカになって帰ってきました。
矢野内燃機様、いつもありがとうございます。
クランクO/Hの過程は以下の通りです↓
コチラは分解されたクランク。
芯出しは、このようにマイクロメーターを使用して行います。
今回の3XV7クランクでは、精度を 3/100mm で出しました。
完全なレーサーのクランク等では 1/100mm あるいはそれ以上の精度まで追求する場合が
あるそうです。
しかし、3/100mm 以上の精度が出ておれば、それ以上追求してもその差はほとんどなく、
又、出した所で、数百km走れば、やはりクランクのズレは生じてしまうので、今回は
3/100mm で十分だと判断しました。
コンロッドのビッグエンドも綺麗で問題ない状態でした。
クランクが、ロアケースに収まります。
アッパーケースを締め、腰下のクランク部が完成しました。
ここで、クランクケースの締め付けトルク、及び締め付け順序が、極めて重要になります。
トルクが強すぎたり、適切に締め込みがなされないと、クランクへの抵抗となり
綺麗に回ってくれないエンジンとなってしまいます。
シリンダ等は、締まっておればまあ、OKとも言えますが、クランクはそのようには
いかず、大変シビアです。
特にレースの分野では、抵抗を減らす為に極力ゆるいトルクで締め、頻繁に
点検を行う方法が取られる方向にあるようです。
私自身、以前に4気筒DOHCエンジンのO/H時に、クランクの締め付けトルクを間違えて
理解していた事があり、大変な苦労をした思い出があります。
CBX400F等に搭載されている「NC07E」というエンジンで、O/H後、原因不明の不調で
腰下を5回ほど、腰上は10回程、組み直しをしました。
単なる、締め付けトルクの間違いに気付いた時は、膝から崩れ落ちるように力尽きました・・。
今回は以上になります。
④へ続く。
by hide
先週半ばから今週の頭まで、私用で福岡県の博多へ滞在しておりました。
大阪への帰路に高速バスを利用したところ、貴重な経験がありましたので、
記事にしてみようと思います。
それは、21時30分頃、帰路に付くバスの乗車寸前で起こりました。
博多駅周辺はいわゆる都心であり、乗り物や人で混雑した所です。初めての土地で
あり且つ、同じような高速バスが8台程出発準備をする駅前ロータリーで、自分の予約
したバスを見つけるのは非常に困難な事です。
出発の時間になっても私は、自分のバスが見つけられず、またバス会社への連絡も
繋がらずで、大変焦っていました。その焦りが、よりバスを見つけにくくさせたのだと思います。
ふと、ロータリーの外の道路へ目を向けると、私のバスが反対車線に停っているでは
ありませんか! 私は 「ヤレヤレだぜ」 と思い、反対車線への赤信号を待ちました。
その時!予想外にバスは動き出し、私の目の前で、反対方向へ左折し、走り去って
行くのです。 「うおおおおお!それは困る!」
冷やりとした私は、反射的に信号を無視し国道を走る車を塞き止めてバスを追いかけました。
幸いにも、先の信号でバスは停っていました。 手を振って追いかける私に気づいて
くれたんだなと思いました。 ところが、車1~2台分程に迫ったところで、信号は青に替わり
バスはまたも私の目の前で発進したのです。
私はさらに、全力でバスを追い掛けました。 数百メートル追いかけた先の信号で
バスは停っていました。 今度こそは、と思い全力で追いかける私が、車1~2台分に
まで迫ったところで、またも無情にバスは発進するのです。
バスの中で食べようと思って直前に購入したマック(マクドナルド)の袋と、六法や分厚い
法律関係の本がたくさん入った重いカバンを振り回して、一日の疲れを溜めつつ
全力疾走していた私の足はこの時点で悲鳴を上げていました。 体力も呼吸も既に限界に
迫っていました。
しかし、恐ろしいことに、このあとさらに5つ程の信号で同じ事が繰り返されました。 もはや
「狙ってやってるんじゃないのか?」 と思える程、絶妙なタイミングでバスは付かず離れず
私を置き去りにしてゆくのです。
信号8つめ辺り、距離にして約1.5~2km程追いかけたところで、私は背筋が凍りました。
やはり赤信号で停車していたバスが左にウインカーを出しており、信号を左折した
その先には、高速のインターが、堂々と構えていたからです!!
「イ、イカ~ン!その信号より先にはなんとしてでも行かせてはイカ~ン!」
と思い、限界を超えていた足と肺胞をさらにオーバーレブさせて加速しました。
私のタコメーターは、レッドソーンを超え、数字の振られていないその先まで振り切って
針はブルブルと震えていたと思います。
また、片手にはマックの袋を振り回していたので、その姿は絶対に勝ち目のない銭形警部
の様であったとも思います。 「待てルパ~ン!!」 という感じです。
しかし、やはり数メートルに迫ったところで、バスは発進し左折していきました。
高速道路へ堂々と上っていくバスを、私は絶望感一杯で見送りました。
近年、稀に経験する絶望感でした。
「ゼィゼィ、ゲホッゲホッ、ゼィゼィゲ、ゲホッゲホッ」
普段走らない人間が、短期的に限界を超えて全力疾走してしまうと、息が上がる
ばかりか、咳まで止まらなくなってしまうようです。
途方にくれた私は、ゼィゼィ言いながら、トボトボと博多駅まで歩きました。
駅前では、数台の高速バスが停っており、それぞれ乗車準備している人達で
賑わっていました。
恋人に見送られる若者、ひと仕事終えて満足気なサラリーマン、旅行への楽しみに
騒ぐ団体さん、どの人達も賑やかな街並みとのマッチングは良好でした。
私は 「う、うらやましい・・・」 と思いながら、冷めかけたマックの袋を片手に
バスに乗れる人々を、羨望の眼差しで見つめる事しか出来ませんでした。
それはそれは、極めて対照的な光景だったと思います。
その夜、私は 「博多で最もカッコ悪い男」 だったと思います。
その②へ続きます・・・。
by hide